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September 2014 の投稿一覧です。

カテゴリー: 総合

投稿者: imaeda

最近、自然災害続きだと思うのは、地元で土砂災害があったからでしょうか。
良く考えてみると、いつも自然災害のニュースは続いていたような気もします。
自然災害というと、「非日常」の「アクシデント」と捉えがちですが、日常に存在している危険・リスクが現実化した、とも言えます。
日常的に安全だから、と安心するのではなく、日常の中の危険・リスクを把握することが重要だと思います。
東日本大震災のときも、津波の警報に対し、「日常性のドグマ」がはたらいて、大津波が打ち寄せることを予想できなかった方が多数おられたとのことです。
避難訓練などは、逆に、「非日常」を「日常化」することによって、感覚が日常から非日常に移行するのをスムーズにする取り組みだと思います。

「非日常」というと、私が専門に扱う分野である、犯罪や、法的紛争もそうです。
裁判所刑事部事務官、検事、弁護士として、いろいろな依頼者の生死や人生が懸った「非日常」を日常的に扱ってきたので、この分野であれば、ある程度把握していると思います。
しかし、最近は特に、幼少女児の誘拐事件が続いているように思います。
私も、過去に、幼少女児の殺人事件の弁護を担当しているので、胸が痛みます。
そのときも、栃木に女児殺害事件が連続したという現象がありました。
今回の神戸の事件も、平成9年にその近くで起きた幼児殺害事件の影響があるのでしょうか。
もちろん、被害に遭われたお子さんや親御さん、地域の皆さんに非はないけれども、加害者を憎むことだけではなく、事件が発生したあらゆる事情を解明して、日常の中に潜むあらゆる危険・リスクを認識し、回避できる、「人間の安全保障」が達成された地域社会づくりに挑むべき時期なのだと思います。

災害も、犯罪も、事故も、原因なくしては起きません。
原因の徹底的な解明が、同じような被害の防止に繋がります。
刑事裁判は、被告人の犯罪責任の有無・程度と量刑を決めるのが主目的ですが、昨今、被害者や国民の裁判参加手続が拡充されてきました。
私は、もっと、犯罪や重大事故の原因を分析、解明、類型化し、その予防や軽減化に活用すべきだと思います。
いくつかの県、市では、子供や女性、高齢者が犯罪被害に遭わないような地域づくり、犯罪被害者を地域の中で癒す地域づくりの条例が制定され、積極的な取り組みがされています。
大規模土砂災害に遭った広島市は、直接の被災者も多数おられるし、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が危惧される子供たち、お年寄りたちがたくさんいます。
まず広島で、災害・犯罪・事故に強い地域づくり、被害者が地域の中で癒される地域づくりの取組みを始めてはいかがでしょう。
私も自分の経験を活用できるよう、調査・研究してみます。

カテゴリー: 総合

投稿者: imaeda

最近あった刑事弁護の依頼。
窃盗罪を重ね、執行猶予中に、また万引きをしてしまった被告人。
数百円の万引きで、逮捕・勾留・起訴され、執行猶予中の再犯は原則実刑です。
例外として、新たな罪が懲役1年以下で、情状に特に斟酌すべきものがある場合、再度の執行猶予という可能性もあります。
しかし、保護観察付の執行猶予の場合、再度の執行猶予はできません。
このことから、裁判官が、執行猶予に保護観察を付けるのを嫌うと言います。再度の執行猶予を付ける裁量がなくなるからです。
ということは、逆に言えば、執行猶予に保護観察を付けないということは、再度の執行猶予のチャンスを残しているということになります。
万引き常習犯の中には、クレプトマニアと呼ばれる症状の人が少なくありません。
アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-Ⅳ)によれば、深刻な精神障害です。
一種の依存症のようなもので、窃盗をしなくさせるには、刑罰よりも治療が必要です。
クレプトマニアには、女性が多く、うつ病や摂食障害などの精神的疾患を持つ場合が多いと言われています。
原因としては、性的虐待や性的葛藤が関係していることがあると言われています。
盗む物自体より、盗むことが目的化し、必要ないものを盗んだり、簡単に買えるものを盗んだり、不合理な窃取行為がみられます。
盗むことで満足、快楽を覚えるようなこともあります。
盗むことが、自慰的な性質を伴ってきている場合も多いそうです。
薬物依存・アルコール依存との共通性も指摘されています。
治療としては、群馬や神奈川に専門病院があるようであり、本気で窃盗癖を治したい人は、根気強く治療に臨み、根治する決意を見せて、裁判所から社会内にて更生するチャンスをもらう努力をすべきです。

カテゴリー: 総合

投稿者: imaeda

広島市北部同時多発土砂災害でお亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

9月9日、私は弁護士として、広島弁護士会の土砂災害無料電話相談の担当をしました。

私が担当した2時間で、かかってきた電話は、1本。
意外にあまり需要がないのかな、と思いました。
現地の方からの相談を聞いていても、ほとんどが通常弁護士に相談するような問題ではなく、行政に関する相談です。
こういうときは、弁護士も災害時の問題を勉強しており、弁護士会の勉強会にも100名以上が参加しているし、新聞などで告知もしているのですが、被災地の方にはアピール力が足りないのかもしれません。
行政との問題、交渉といった分野は、弁護士に相談するというイメージがわかない、つまりそれだけ弁護士が関われていないのかもしれません。

守秘義務に反しないよう私なりに考えて書きますが、その1件の電話相談も、災害被害そのものについてのものではありませんでした。

自宅に浸水もせず、避難もしなくてすんだが、災害後、自室のテレビの映りが悪くなったことから、自室に盗聴機が仕掛けられていると考えられ、怖いという相談でした。
当然、盗聴機が仕掛けられているかどうかを、弁護士に聞かれても、分かりません。
災害により電波やチューナーの調子や接続が悪くなっている可能性を指摘するとともに、盗聴機を調べる調査会社の存在と、連絡方法を教えてあげることしか出来ませんでした。
業者に調べてもらって、本当に盗聴されていたら、また相談するようにアドバイスしました。
本当に盗聴機が仕掛けられていたのか、今は分かりません。

これまでの私の経験では、このような相談で、本当に盗聴機が仕掛けられているのが分かったのは1割程度。
後は、よく分からないか、話の内容自体から、おそらくその方の心が病んでいて、妄想を創り上げていると思われるケースが殆どでした。
よくあるのが、警察や、オウムや、NASAや、CIAや、暴力団が盗聴しているなど。
だいたい、その組織に関する妄想のような思念を伴います。
結構頻繁に受ける相談の類型です。

今回の方が、本当に盗聴されているなら大きな問題で、誰が盗聴していたのか究明されなければならないですが、その方の心の妄想でないことを祈りたいです。

災害により、自宅が浸水したり、避難生活を余儀無くされた方はもちろんですが、そうでない方も、コミュニティを分断されて、孤立し、不安な事態も続き、重い心の負担を負われているのかもしれません。
そのような心の負担は、風邪で熱が出たように見えやすくは訴えず、助けを求めないことも多いと思われるので、それぞれが自分の立場から、被災者の方に心遣いを尽くす必要があるなと実感させられました。
そう考えると、弁護士も、無料電話相談の相談室で受話器の前で座って法律相談を待っているのも必要だけれども、被災地に入り人間としての目と耳と言葉を駆使したコミュニケーションで被災者の方の心に寄り添うべきだと思います。

次は、14日に安佐南区のボランティアセンターに入って運営支援します。この日は私の44歳の誕生日。
平常時の自分の限界を実感し、プライドを捨てて見えない壁を知り、成長しようと切磋琢磨する機会を頂いています。

カテゴリー: 総合

投稿者: imaeda

広島市北部同時多発土砂災害でお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。

私は、「ボランティアは無償だから。」「アピールのためにやるのではない。」と、カッコを付けて、自分がボランティアで何をやっているとかは、告知しない主義です。
が、あまりにも何もお知らせせずにいたら、「いったい何をやっているんだ。」「何もやっていないのか。」と、お叱りの声を頂きました。

私は、 シャベルと土のうを握ったりもしましたが、主に、県外からのボランティアの受け入れ調整をやっている方に同行するなどして、何かあったときの(何かないように)相談役となっています。
その過程で、地元の自治会長や自主防の責任者の方のお話を聞かせて頂いたり、被災者の方やボランティアの方の相談があれば、対応します。
昨夜は、今朝早く、軽トラックを古市橋から梅林まで運ぶ役を頼まれましたが、ギリギリで代役が見つかり、お役御免となりました。

広島市と社協が運営するボランティアセンターも、被災地域にサテライト(出先機関)を設置する等、前に比べれば効率的になってきているようです。
しかし、例えば遠隔地からのボランティアの方には高速道路を無料にする制度ができましたが、書類を区役所やら消防署やら3か所くらい回ってようやく効力があるということで、「時間がもったいないから利用しない。」という方が多いようです。これなどは、現地の責任者の方が、県外からのボランティアの声を聞いて「ファックスでなんとかならんのか。」と役所と交渉しておられました。
また、被災された方は、いろいろな物品や、用具を所望される方が多くおられます。しかし、行政は、物品や用具を交付した際に起きる事故や問題を懸念してか、「自己調達、自己責任でお願いします。」という対応とのこと。ボランティアの方が、それらの物品や用具の調達に右往左往しておられました。

当初、 土日は大勢の方がボランティアに駆けつけましたが、避難指示区域が無くなって、被災地全域でボランティアが必要になってくると、手が足りません。さらに長期戦になってくると、県外からのNPOやNGOが頼りになってきます。阪神大震災や東日本大震災などの経験豊富なメンバーがたくさんいます。
しかし、市と社協のボラセンでは、基本的に県内の個人が対象で、県外の団体は10名以上から、3日前にファックスで申込みして下さいと、制約がいろいろあって、県外の方は、なかなか現地のボラセンに入れません。
そこで、東日本大震災のときの経験から、県外からのNPO、NGOについては、ボラセンを通さず受け皿となって、運用する仕組みが出来てきているようです。
東日本大震災のときに出来た、市と社協が主宰するボラセンと、NPO法人らが自分らで協議して決める協議会とが協同する「石巻モデル」というのを参考にしているようです。
今回、土砂災害の特性に応じた、「広島モデル」が作られるのではないかと思います。

ボランティア活動は、「自立、自己責任」が重要だと思います。
「現地に水くらいあるだろう。」と思って来て、水不足に陥るグループ。十分な食事を持たず、食事に困って、炊き出しをしているグループに「炊き出し150食」を注文するグループ。車10台に分乗してきて、停めるところと寝るところを探し回るグループ。いろいろあります。
県外からわざわざ無償で来て下さるのだから、文句は言えませんが、そういうグループのサポートをするグループもできて、民間のチカラはすごいなあ、と感じます。
行政による公助も必要、だけれどもそれでは対応できないところに、民間の共助、協働が発展していき、公助との役割分担も進めています。

私は、年齢や、日頃の運動不足や、根性不足もあり、炎天下の力仕事は長時間続かないので、弁護士としてできることを中心に、被災地支援をさせて頂くことになりました。
広島弁護士会から、ボラセンの運営スタッフを派遣していますが、それに今日申し込みました。
広島弁護士会の無料電話相談、明日9日(火曜日)の午後6時~8時を担当することになりました。
広島弁護士会の電話対応は、土日祝日を含め毎日、午後0時~8時までやっていますので、気軽にお電話下さい。
082-502-0026です。
お間違えのないようにお願い致します。

もっとも、これまで個人的に相談を受けた案件は、正直言って弁護士の法的知識でどうにかなるというよりは、行政と相談してもらった方がいいだろうというものが多かったです。弁護士としては、自分が持っている法的知識をベースに、未知の問題に一生懸命取り組むことになります。
そういう意味では、弁護士よりも政治家の方が、特に市議会議員の方が、行政に働きかけて問題を解決するのに、有利な立場だと思います。

しかし、現地では、(一部の)政治家の「視察」「慰問」が不評です。
ボランティアの方が全員立って動いている中で、秘書と2人だけ座って炊き出しのカレーを食べていたとか(写真あり)、作業もしないのにきれいな作業服で来て、「何かあったら言ってください」と有力者にだけ名刺を配って帰ったとか、いろいろ聞きます。
現地の方は、被災者もボランティアも疲労がピークに達していますので、視察させて頂く側は、最大限の配慮で臨んでほしいです。
自分の評価を落とすだけならまだいいですが、現地の方に不快感を感じさせるのは、気の毒です。
できれば、10分でも20分でもいいから、泥すくいや土のう運びをやらせて頂くと、より視察の意義があると思います。それも、やっている姿を見せるためではなく。
そういう私も、偉そうなことを言う割には、何も出来ていません。
この先、息の長い闘いになります。
被災者の方、行政の方から社協、自主防、自治会、ボランティアの方まで、いつも頭が下がる思いです。
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