2017年04月04日

私の刑事政策 

カテゴリー: 総合

投稿者: imaeda

3月20日のFacebook、アメブロからの転載です。


普段、政党掲示板ポスターを貼らせて頂いているお宅や会社への挨拶回りに行ってきました。
  今回は、北広島町、安芸高田市まで足を伸ばして、普段伺えない方へご挨拶に伺いましたところ、大変喜ばれました。
  毎日ポスターの顔を見ているうちに、顔に愛着が湧くようです。
  いつもありがとうございます。
  ポスター君たちも、24時間、雨の日も風の日も、本人の代わりに辻立ちをしてくれています。
  ご苦労様です。

  道中、街頭で訴えたのは、刑事政策、教育、外交安全保障です。
  まずは、刑事政策について説明します。

  私は、裁判所刑事部事務官、検事、弁護士、被害者支援センター監事として、いろいろな角度から、犯罪や刑事裁判に接しました。
  いろいろな角度から、犯罪の加害者、被害者、それぞれの家族とも接してきました。
  それは、言葉で説明し尽くせない、悲しい思い、辛い思いをしてきました。
  同じ事件の当事者でも、立場が違えば事件の見方が違うのは当然ですが、同じような立場の人が、法律関係者の立場によって、全く違った側面が見えてきます。
  つまり、裁判所の立場で見るのと、検事の立場で見るのと、弁護士の立場で見るのとは全然違いますし、それらの立場でも分からない、被害者支援の立場でしか分からない被害者の辛さもあります。
  私のように、いろんな立場で刑事事件に関わり、いわば360度から、数多くの犯罪や刑事裁判に接し、加害者、被害者、遺族の声を聞いてきた者は、日本中探しても、他に1人もはいないと断言できます。
  私は、その現場での経験を活かし、有効で血の通った刑事政策を実現し、犯罪の抑止、犯罪者の更生と再犯防止の監視、被害者の保護と立ち直りの支援を充実させていきたいのです。

  まずは、常習的性犯罪者やその他人の生命・身体に危害を加える危険性が高い者の厳重監視と管理を徹底するシステムをつくります。
  女性や子供の命が奪われる事件の多くが、性的目的から行われているのは、皆さんニュースでご存知でしょう。
  沖縄では、米兵や軍属の、女性や子供への性犯罪、それによる殺害事件が、米軍基地排斥運動を盛り上げ、普天間基地の辺野古移設を困難にし、外交安全保障問題にまで発展しています。
  性犯罪は、食欲、睡眠欲と並ぶ生存のための三大欲求である性欲外交動機であり、いとも簡単に規範意識を乗り越えて犯行に至り、いったん犯してしまうと繰り返して中毒化、常習化が進み、再犯防止が困難です。
  諸外国のように、刑務所に入ってからの性犯罪者カウンセリングプログラムを課すだけでなく、もっと早い段階、不起訴や略式裁判による罰金、執行猶予判決の段階で、積極的に保護観察に付し、性犯罪者カウンセリングプログラムを受けることを、義務付けるべきです。
  そして、保護観察遵守事項である、性犯罪者カウンセリングプログラムの受診懈怠や、夜間徘徊、接近禁止義務違反などに対しては、起訴猶予や執行猶予の取消ができるのはもちろん、保護観察遵守事項義務違反の罪の罰則を設ける立法も必要と思います。
  また、危険性の高い常習的または猟奇的な性犯罪者は、裁判所の令状を得て、韓国やアメリカの一部の週で実用されているような、GPSによる居場所監視、氏名住所顔写真のネット公開により、再犯防止と更生を実現すべきです。
  これらの措置は、犯罪者の更生する権利の侵害とか、プライバシー侵害との批判がありますが、監視により再犯を犯すのを防いでいるのだし、危険な性犯罪者のプライバシーを犠牲にしてでも、これから性犯罪や殺害に遭うかもしれない女性や子供の生命・身体・心の安全保障の方がより重要だと思います。
  実は日本でも、5年前に、性犯罪者にGPSをつけて監視することを可能にする県条例が宮城県議会で提案されたのですが、弁護士会や人権団体の猛反対に遭って、できませんでした。
  私は、検事と弁護士と被害者支援センターでの経験から、誰が、いつ、どこで犯罪の被害に遭うかもしれず、犯罪の被害に遭った人やその家族がどれだけ苦しみ、人生が変わってしまうかも知っていますので、前述したように、更生しようとする性犯罪者の人権とプライバシー権をある程度侵害しようとも、再犯防止を優先して犯罪被害を1件でも多く減らすべきと思います。
  このことは、精神疾患により他害のおそれがある者に対しても、措置入院を補生まれる社会内処遇として応用が可能です。つまり、通院の義務化、監視の強化、遵守義務違反への措置入院適用などの立法が考えられます。

  性犯罪のほかにも、悪質な飲酒運転、薬物犯罪、ストーカー、万引などの犯罪は、中毒化しやすく、早く有効な対策をしないと常習化します。
  最初は不起訴、次に略式裁判で罰金が2回くらい、次に起訴されても初回は執行猶予、そして執行猶予中に再犯を犯して、刑務所に行く可能性が高まってようやく、本人や家族が、刑事事件の経験が豊富な弁護士を探して依頼に来られます。
  しかし、そのように段階的に徐々に処分を重くしていくから、処分を受けることに慣れてしまい、再犯防止の効果が上がっていないのが実情です。カエルの生茹で状態です。
  さすがに、初回で刑務所に送るというのは、罪刑の均衡からできませんが、この種の中毒化しやすい犯罪類型については、性犯罪と同様に、早い段階での保護観察や、アルコール中毒症や窃盗症などの専門医の治療プログラムの受診の強制などを実現すべきです。 
  少年院や刑務所から出所した者の更生保護も、単にその者の救済だけではなく、その者が再犯を犯したときに新たな被害者が生まれることを念頭に就労支援等を充実すべきであり、それは過保護ではなく国民の安全保障です。
  
  もっとも、日本の刑事法制は、被疑者被告人の国家に対する権利が手厚く保障されています。黙秘権、令状主義、違法収集証拠排除、疑わしきは被告人の権利にとの無罪推定などです。
  この17年間で、ようやく、犯罪被害者の保護、支援に関する法制度が充実してきました。刑事裁判に対する被害者参加制度、被害者支援センターも整備されましたし、性犯罪被害のワンストップセンターも整備されつつあります。
  しかし、私は、これからの時代は、犯罪の被害に遭った方やその家族の権利を護るだけではなく、これから犯罪の被害に遭うかもしれない潜在的な犯罪被害者の生命・身体・財産・心の安全保障を、国家と都道府県警察や被害者支援センターなどの関連団体が連携をしながら、責任を持って実現する社会を実現しなければならないと思います。
  また、被害者の支援については、公益社団法人としての被害者支援センターが10年間を超える被害者支援の実績とノウハウ、育成自体支援員などの人的資源を有していますが、これと各都道府県が作ろうとしている性犯罪被害者ワンストップセンターとの連携が課題となっています。 
  性犯罪の被害者には、傷害を負い重症のケースもあったり、受精して妊娠するのでおそれのあるケースもあることから、都道府県立病院にワンストップセンターを設立する動きもありますが、そこで十分に24時間全ての性犯罪被害者からの相談に対応できるかは疑問です。
  性犯罪被害者の被害が拡大しないよう迅速にきめ細かな対応ができるよう、都道府県警察や弁護士会も含め、関係機関の連携体制を構築しなければいけません。
   
  私も10年前、法律事務所の私の個室に、夜中に拳銃を撃ち込まれる犯罪被害に遭いました。当時、暴力団から恐喝被害に遭った人の弁護をしていたから、脅しでカチ込まれたのだろうと言われています。
  県警本部の4課が非常によく再被害の予防のために努力してくれましたが、犯人は捕まらず、犯行目的の確定もできないので、いつどこで何をされるか分からない恐怖が付きまといました。
  万が一家族に何かあってはならないので、やられるなら自分がやられようと思い、自宅を出て、銃弾を撃ち込まれた部屋で寝泊まりするようになりました。
  私は、犯罪の被害者、それも命を狙われているかもしれないという立場を経験して、犯罪被害者がいかに犯罪被害におびえ、社会から疎外感を感じ、共感して側にいてくれる人を求めているのかを理解しました。
  犯罪の防止についての問題は、ストーカー事件のエスカレートした殺傷事件や、悪質な飲酒運転による死亡事件などを想像すれば、実感できると思います。
  ストーカー事件では、より積極的に警察がストーカーに警告や接近禁止命令を出せるようにし、それに反する行為の罰則強化をし、万が一のために積極的にそのような措置をとった警察を責めない社会環境が必要です。
   
  飲酒運転は、東名高速道路飲酒運転死亡事件以来の法改正による厳罰化や、危険運転致死傷罪の創設、酒類提供や車両提供や同乗者の処罰化によって、数としてはかなり減りましたが、アルコール中毒者の飲酒運転を防ぐことが困難であり、広島県でも毎年10名前後の何ら落ち度のない尊い命が、飲酒運転死亡事件によって突如奪われ、その数倍の不幸な遺族をつくっています。
  海の中道飲酒運転死亡事件で、県民の飲酒運転に対する怒りが沸騰した福岡県では、飲酒運転撲滅条例ができ、5年間のうちに2回飲酒運転を犯した者は、アルコール中毒の病院への受診が義務付けられ、それを守らなかったら過料の制裁があります。
  そこまで厳しくなくても、飲酒運転根絶条例をつくり、飲酒運転根絶のための独自の取り組みをしている都道府県と、そうでない都道府県があります。
  隣の岡山県にも飲酒運転根絶条例があるので、岡山県庁に話を聞きに行き、飲酒運転死亡事件の遺族らと協力して8808名の署名を集めて広島県知事と広島県議会にも出しましたが、あの議員が中心になっているから手柄をやりたくないので賛成したくない、というようなレベルの低い理由で、お蔵入りとなっています。
  私は、福岡県の取り組みと経験を参考にして、法律をつくり、全国的に、飲酒運転に対する厳罰化と合わせて、アルコール中毒症の治療プログラムを受ける義務付けと義務違反に対する制裁も立法化し、国と都道府県警察が責任を持って飲酒運転を根絶し、飲酒運転の事故に巻き込まれて命を失ったり後遺障害を負ったり怪我をしたりする潜在的な被害者予備軍の、生命・身体・心の安全保障を実現する仕組みをつくりたいと思います。

  捜査・公判・刑罰といった刑事システムやこれらに伴う交通違反反則制度などの行政処分は、犯した違法行為に対する応報、そして悪いことをしたら刑罰を加えられることを周知することによって犯罪を防ぐ一般予防が重視され、個別の犯罪者の更生については、刑務所での受刑や、懲役刑の執行猶予による威嚇によって期待されていました。
  しかし、私は、それらに、犯罪を犯した者に刑罰が加えられる前段階、そして刑務所から出所して社会復帰した後も、中毒性の犯罪に対する治療プログラムの充実や、それらを義務付け違反に対する制裁、他人の生命・身体に危害を加える可能性が高い、常習的な性犯罪者、ストーカー、精神疾患にある者に対する、GPS監視やネット公開制度と、接近禁止義務違反に対する制裁など、海外の刑事政策を条文化して法案として提案したいと思います。
  例え1人でも、命を奪われたり、身体や心を傷つけられる被害者やその家族を減らしたいと願います。

  アメリカのトランプ大統領のブレーンに、ジュリアーノ元ニューヨーク市長がいます。
  1990年代から、2001年の911同時多発テロのときも、ニューヨーク市長だった人です。
  トランプ政権で国務長官候補に名前が挙がっていましたが、年齢と利益相反の問題で、辞退しました。
  ジュリアーノ氏は、あのアメリカ一治安が悪い都市と言われたニューヨークを、アメリカ一治安がいい大都市と呼ばれるまで、治安を改善しました。
  彼は、元検事であり、定評のある刑事政策をどんどん実現しました。
  有名なのが、割れ窓理論です。建物や放置自動車の窓が割れていると、その付近の体感治安が悪くなり、小さい犯罪が増え、大きい犯罪も増えて犯罪が増えるが、窓を直して綺麗にしたり、小さい犯罪をコツコツ取り締まったり、マナー違反を直していくだけで、大きな犯罪が劇的に減るというものです。
  実際、スラム街のクリーン化や、地下鉄の落書きを綺麗にするなどの努力により、まあ他にも理由があるのでしょうが、ニューヨークの殺傷事件と強盗事件は、半分以下に減ったそうです。
  割れ窓理論を導入していることで有名なのが、東京ディズニーランド、ディズニーシーです。ゴミをすぐ片付ける、汚れはすぐ綺麗にすることにより、快適な空間をつくり、トラブルを減らす工夫としているそうです。
  フィリピンのドゥテルテ大統領も、今は麻薬密売人に対する超法規的殺害許可で悪名高いですが、彼も元検事で、もともとは検事をしていたタバオ市のぼったくりタクシーの撲滅などで、犯罪を劇的に減らし、フィリピンで最も治安が悪いと言われていたタバオ市を、フィリピンで最も治安がいいと言われるようにしたことで評価された人です。その刑事政策は、検事としてのいろんな経験から実施したのでしょうが、ぼったくりタクシーの撲滅から犯罪を減らしたのは、やはり、割れ窓理論の応用があったようです。
  他にも日本でも、東京都足立区が、ビューティフル・ウィンドウ運動と称して、割れ窓理論を治安対策に応用しています。
   
  日本では、外交安全保障、教育、福祉、社会保障、エネルギー政策などは、政治の問題として議論されますが、刑事政策については、政治ではなく司法の問題と思われがちで、政治の土俵では刑事政策は議論されません。
  ですから、新しい、思い切った刑事政策はなかなか実現しません。都道府県の公安条例などで、たまに工夫が見られる程度です。広島市では、暴走族が激しかったので、集会すること自体で処罰する条例を制定し、憲法違反かどうかで最高裁まで行きました。今の、共謀罪とテロ等準備罪の議論に似ていますが、さすがに国会では簡単に通りません。
  しかし、刑事政策次第で、犯罪は減らせるし、防げるし、被害者の支援もより充実できるのです。
  私は、刑事司法のいろんな立場で数多くの事件や当事者に接してきた経験を活かし、実効性のある活きた刑事政策を日本に導入し、1人でも多くの国民の生命・身体・財産の安全保障を達成していくことに人生を懸けたいと思います。





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