取扱業務

交通事故

 交通事故は、加害者が加入する保険会社との交渉から始まります。しかし、実態として、適正な額の保険金を保険会社が提示してくることはまずありません。保険会社の基準は、裁判を起した場合に被害者がもらえるであろう金額を、はるかに下回っています。ここで大事なのは、被害者に生じた損害を適確に評価し、仮に裁判になったらどの程度の損害額が認められそうかを見据えつつ、粘り強く保険会社と交渉することです。

 保険会社の対応は、被害者本人が交渉する場合と、弁護士が代理人となって交渉する場合とで、明らかに違っています。保険会社によっては、一般人を相手にする場合と、弁護士を相手にする場合とで、別の支払基準があるそうです。多くの場合、任意保険がついている場合でも、自賠責保険の金額通りや、それに少し上乗せしただけの金額が提示されてきます。弁護士であれば、それを見抜いて、適正な金額の主張ができますし、その差は大きい場合がほとんどですから、弁護士に依頼して弁護士費用分のもとが取れなかったということは、まずないと思います。迷わず、弁護士に依頼するべきです。当事務所では、損害額が大きいなどの事情から、最初に頂く着手金をご準備するのが困難な方の場合、着手金を低めにし、その分成功報酬を大目にするというご相談もできます。

 被害者の心身に後遺障害が残った場合には、その後遺障害の等級が何級かが問題になります。後遺障害の等級によって、慰謝料の金額も当然変わってきますが、大きいのは、逸失利益です。逸失利益とは、後遺障害によってその人の労働力が一生にわたって制限されたと考えて、その一生分の逸した利益のことです。金額も大きいですし、一生分の労働力を制限されたのですから、きちんと適正な金額を計算して、受け取る必要があります。後遺障害の認定が低すぎる、あるいは、後遺障害があると評価すべきなのにないとされてしまったときには、異議申立が必要です。この異議申立には、整形外科や脳神経外科等の医学的な知識が必要な場合が多く、弁護士に依頼しないと適切な申立をなして適正な等級認定を受けることは困難です。

 お互いに過失があって事故が発生した場合、「過失割合」という争点が出てきます。過失割合が3対7だった場合、過失割合3割の人が相手の損害の3割、過失割合7割の人が相手の損害の7割を負担することになります。交通事故の類型によって過失割合はパターン化されていますが、それでも「3割か4割か」というレベルで争いになるケースは少なくありません。そのような場合、警察の実況見分調書や写真撮影報告書、供述調書などを取り寄せる必要も生じます。

 保険会社との交渉が決裂した場合、通常は訴訟になります。交通事故紛争あっせん手続というのもありますが、交渉が決裂した場合の強制力が無いので、当事務所では訴訟を選択しています。訴訟においては、付添看護料、休業損害、慰謝料(通院、後遺障害、慰謝料)、逸失利益(後遺障害、死亡)などが最も被害者に有利になるよう主張・計算し、その証明のための手段を講じます。

医療事故

 病院や介護施設で突然起きた事故、治すために手術をしたはずなのに症状が悪化、実際に何が起きたのか知りたいのに、病院や施設が十分な説明をしてくれないという相談がよくあります。弁護士が代理人になって、事故や症状悪化の原因の説明を求めても、病院や施設は責任を問われるのを怖れてか、十分な説明をしてくれないことが少なくありません。そのような場合、有効適切な方法としては、病院や施設に対し、慰謝料や逸失利益などの損害賠償請求を起すということになります。

 医療や福祉の問題は、相手方の病院や施設の方が専門家ですし、事実関係を把握しているのも病院や施設側なので、簡単にはいかない場合が多いのが実情です。そして、損害賠償を得るためには、こちらが、医師や職員の過失、それにより生じた結果、これらの医学的な因果関係を主張し証明していかなければなりませんから、こちらの負担は重いものになります。しかし、だからといって諦めていては、ただの「泣き寝入り」です。負担が重くても、1つ1つ事情を明らかにしていき、真実に迫ることは可能です。その結果、病院や施設に責任があるとみなされれば適正な損害賠償を得ることができますし、仮に医療や施設に責任が無いとされたとしても、真相を明らかにしたことによってそう判断せざるを得ないのであれば、意義がありますし、それはもはや「泣き寝入り」ではありません。

 多くの事案では、最終的な裁判所の判決にまで行く前に、どこかの段階で和解解決しています。裁判所も、双方の主張と証明を見て、ある程度の段階で、和解解決を勧めてくることがほとんどです。事案の真相がある程度明らかになり、理解でき、一定の損害賠償を得ることで、満足される依頼者が多いと思います。また、事案の内容上、どうしても病院や施設の責任を証明できず、敗訴された依頼者も、訴訟の過程で、親族が亡くなった本当の原因が解明されて良かった等、思い切って訴訟をした意義を感じている方がおられます。

 訴訟をするかどうかの判断はともかく、弁護士の意見はどうか聞いてみようということで、ご相談下さい。当事務所では、「医療裁判は難しいと言われて他の弁護士に断られた」と言って来られた依頼者が、病院や施設から損害賠償を得た実績が多数あります。

多重債務・過払金返還請求・自己破産・個人再生

 多重債務に苦しんでいる人は少なくありません。毎月の収入から、消費者金融・信販会社等への返済をしてしまうと、生活費が残らず、また新たな借入を繰り返してしまう人もいます。利息が高いから、返済金もほとんど利息に回ってしまい、なかなか元金が減らず、むしろ増える一方ー。

 多くの消費者金融・信販会社等は、利息制限法という法律で規制された利率以上の高い利息を取ってきました。最近は、利息制限法の上限に合わせている会社が多いですが、ほんの数年前までは、利息制限法を超えていた消費者金融・信販会社等がほとんどです。このような場合、これまで支払ってきた利息は、法定金利を超える部分があったのですから、払い過ぎです。その払い過ぎた利息は、その分元本を支払ったことになりますから、消費者金融・信販会社等が示してきている計算よりも、元本が減っていきます。そして元本が減れば、当然、それに対する利息も少なくなるのですから、その後支払った利息が、支払い過ぎである可能性が増え、ますます元本が減ります。そのような計算をしていくと、例えば今元本100万円を請求されていても、きちんと計算すれば30万円にしかならない、ということになります。そして、その30万円を、今後の利息は負けてもらい、月々1万円の30回払いで返していく、というような交渉をします。そうすると、毎月3万円以上も返済してほとんど元金が減らない、といった案件が、毎月1万円で30回払えば完了する、といった具合に抜本的に改善します。

 このような計算のし直しを、「元利計算」と言います。元利計算とは、利息制限法の上限以下の法的に正しい利息で計算をし直し、法的に元本、債務がいくらあるのか、確認することです。そして、その元利計算を行った結果、ある時期で元本はゼロになっており、その後支払った返済は、実は債務が無いのに支払っていた、つまり「過払い」だった、というケースが出てきます。過払いは、取引金額が多ければ多いほど、取引期間が長ければ長いほど、発生している確率が高く、過払い金も高額になる傾向があります。私の感覚では、取引が4~5年経過していれば過払いになっている可能性があり、7~8年ではかなりの高い確率で過払いとなっており、10年になるとほぼ全て過払いになっています。取引期間が7年間以上の場合、過払い金額が数百万円単位であることもあります。元利計算をして過払い金が確認できた場合、その返還を消費者金融や信販会社等に対し求めていきます。最近は不景気だし、たくさんの過払い金請求を受けているため、あまり簡単には返してこない消費者金融や信販会社もありますが、過払い金の7~8割くらいの返還で合意できるケースもまだ多くあります。数年前に一度完済し終わって取引が無くなっているものについても、過払い金返還請求できます。ゼロになるまで返済したということは、確実に過払いになっています。

 多重債務について、利息制限法に基づく元利計算をしてみても、到底返済できない程度に至っている人や、売上金が減って債務を返済することができなくなった個人事業、会社については、自己破産申立という手続が必要になります。そして、個人の場合は、一般の人も個人事業主も、自己破産手続の中で、「免責の申立」というものを行い、破産手続が終了したら、それまであった債務を支払う責任を免除してもらいます。債務を一切免除してもらい、経済的に再スタートを切るための手続が、自己破産なのです。会社については、免責というメリットがありませんが、きちんと破産手続をとって清算するのが債権者に対しても誠実ですし、会社の代表者である個人が自己破産する際には通常会社の破産手続も求められます。自己破産の申立をする際に、裁判所に提出する書類を整える必要があります。また、自己破産申立の前後になした借入・返済や生活状況等は、後で問題になってくる可能性があり、最悪の場合は「免責不許可」になったり、そこまで至らなくても、裁判所に「積立金」をいくらか(私の経験では30万~100万円くらい)支払って免責してもらう、という事態も生じます。親族や知人にだけ返済したり、名義を変えたりしたような場合、破産管財人が、それらの人に裁判を起してでも取り返す、といった事態も生じます。ですから、そのような事態にならないように、問題とならないためには、何をして、何をすべきでないのか、経験のある弁護士の指導に従って生活することも必要になります。自己破産申立の依頼を受けた弁護士としては、書類の作成も重要ですが、このようなリスク管理が非常に重要な職務となります。そして、自己破産をする人や、その家族らにとって、できるだけ最小の経済的負担により自己破産手続を終え、免責を得て経済的な再スタートを切って頂くのです。

 個人再生は、ローンを支払っている住宅を手放したくない、債務の全部は支払えないが破産まではしたくない、といった人のために、債務の一部を減免してもらい、3~5年の返済計画を立ててその返済が終れば、残りの債務を免除してもらえるという制度です。その3~5年間で支払わなければならない金額は、基本的には債務の2割ですが、手持ち財産が多ければ、その分増えることになります。個人再生は、極めて技術性が高い手続なので、弁護士に依頼せずにご自身で行うのは困難と思います。

 どの手続が一番いいのか、その方の状況や、ご希望によって変わります。弁護士は、元利計算した上での債務の内容や額、本人の収入、資産状況などを検討して、どのような手続が最も有利か、相応しいか、助言します。債務で悩んでいる方は、すぐに相談して下さい。

離婚・慰謝料・財産分与

 離婚事件の難しいところは、長年一緒に生活してきたものですから、それぞれがこだわる事象も別々であったり、同じ事象についても捉え方がまったく異なったりするので、その結果、双方の言い分が真っ向から食い違う場合が多いということです。その、真っ向から食い違う双方の言い分を聞いて、調停委員や、裁判官は、どちらの言い分が正しいのかを客観的に判断しなければならないわけですから、きちんとした主張・証明をしないと、真実とは全く異なった事実を認定されてしまう危険性があります。

 調停事件では、調停委員という第三者を交えた交渉なので、独特の技術が必要です。調停委員は,こちらと相手方と,それぞれ別々に話を聴き、意見を述べます。なんとか交渉をまとめたいがあまり、双方にそれぞれ不利な条件を提示し、片方が従わなかった場合の保険をかけたりということもあります。紛争の本質を正しく捉え、調停委員の意見の何がどこまで正しいのかを正確に見極めないと、意思の強くない人は必要以上に譲歩させられます。弁護士を代理人として調停に同行し、きちんと意見を表明するべきです。

 不貞行為、つまり浮気の有無が争点になって、裁判になることもよくあります。その場合、興信所によるハッキリした証拠があれば別ですが、不貞行為が有ったのか無かったか微妙なケースもあり、証明の可否によって、高額な慰謝料が発生したり発生しなかったりします。不貞行為の有無が争点になりそうなケースでは、調停段階から弁護士に依頼することをお勧めします。
 明確な不貞行為が無い場合、何が理由で婚姻関係が破綻し、どちらにどの程度の責任があるのかが争点になります。あるいは、そもそも婚姻関係が破綻しているのか否かが問題になるケースもあります。そのような場合、婚姻関係破綻の有無を評価すべき具体的事情を根気よく主張・証明することになり、弁護士に依頼しないと困難です。

 財産分与が争点になる場合もあります。基本的に、婚姻期間に夫婦間で形成した財産を半分ずつ分け合うのですが、その財産分与の対象となる財産の範囲について、いつの時点のどこまでを含むのか、難しい問題が生じる場合があります。また、相手方が通帳を隠して出さない場合には、調査嘱託という方法によって、それを探し出すことも必要です。主張や証明の仕方によって、大きく有利にも不利にもなるので、対象財産がある程度高額な場合には、迷わず弁護士に依頼すべきです。

 また、離婚事件に伴い、子供の親権、婚姻費用、養育費、子供との面会交流といった問題も生じます。婚姻費用と養育費は、夫と妻双方の収入から算出するのは難しくありませんが、収入をいくらと評価するのが妥当か問題になる場合もあります。

遺言・遺産分割・遺留分

 弁護士が扱う紛争の中で、もっとも複雑で困難と言ってもいいのが、遺言・遺産分割・遺留分に関する事件です。それまで仲が良かった親族、兄弟も、遺産の問題が生じると、下手な他人同士よりもよっぽど激しく感情的に対立します。法的な問題だけであればそれ程複雑ではなくても、親族間の感情的なもつれが激しいことから、解決が困難な場合が多くあります。

 また、亡くなった方が会社を経営していた場合には、その株式の取得や、経営権の争いになることがよくあります。中小企業では会社法の規定をきちんと守っていない場合も多いですから、経営権を巡る裁判にまでもつれこむこともあります。このような場合、会社法の争いと、遺産分割の争いを、複合的に解決しなければならなくなり、綿密な戦略が必要になります。

 そのような紛争を未然に防ごうとするのであれば、財産を持つ人がきちんと遺言書を残しておくべきでしょう。遺言を残す人が高齢であったり、認知症などの理由から後で判断能力を争われる可能性があるような場合は、公正証書遺言書を作成しておいた方が無難ですし、精神科医師の診断書を取得しておくべきです。これらの事務的な手続を、弁護士が代行することができます。
 また、相続が発生した際に、残された遺言書の効力が争いになる場合があります。上記のように、高齢や認知症などの理由で、遺言者が遺言を残すだけの判断能力があったかどうかが争われます。判断能力があったとされれば、遺言書通りの遺産分配がなされますが、判断能力がなかったとされると、遺言書は無効で無かったことになりますから、法定相続分通りに遺産を分配しなければならなくなります。その場合は、普通の遺産分割手続に移ります。

 遺産分割手続とは、遺言書が無かった場合に、亡くなった被相続人の遺産をどのように分けるのか、相続人同士で協議することから始まります。協議でまとまらなければ、家庭裁判所で調停をし、調停でもまとまらなければ、審判と言って家庭裁判所が遺産の分配方法を決めます。そこに至る過程で、遺産に何が含まれるのか、それをどのように評価すべきなのかといいった「遺産の範囲」の問題、誰かが被相続人の財産増加に貢献したことにより遺産を多くもらえる「寄与分」を持つのかどうかという問題、誰かが被相続人が死亡する前に財産を分けてもらっているから新たにもらえる分が減るという「特別受益」があるかどうかの問題などの争いが生じます。これらを適切に主張・証明しておかなければ、本来受け取ることができるはずの遺産が受け取れなかったり、特定の人が必要以上たくさん遺産を取得してしまったりします。

 遺留分というのは、遺言書が存在しており、かつそれが有効な場合の話です。亡くなった人が、遺言書で全ての財産を誰かに譲っていた場合、本来それを相続することになっていた法定相続人の権利が奪われます。かといって、せっかく遺言書で自分の最後の意思表示をした本人の気持ちをないがしろにすることはできません。遺留分というのは、これらの要請を調整し、本来法定相続人だった人が、遺言書が無ければ本来相続していた相続分の半分まで、遺言書で財産をもらった人から取り返せるという権利のことです。この遺留分という権利の行使を適確になすには、弁護士に依頼しないと難しいでしょう。

刑事・少年事件弁護

 突如、あなたの家族が逮捕されたり、あなた自身に犯罪の嫌疑がかけられたようなとき、その権利を護るのは、弁護士しかいません。そのような犯罪を犯しておらず濡れ衣であれば、疑いを晴らしていかなければなりませんし、実際にそのような犯罪を犯したのであっても、早く社会復帰できるように、あらゆる努力をするべきです。

 悲しいことですが、日本の刑事手続においては、密室において取調べが行われ、自白を強要されることがあります。やってもいない犯罪を認めさせられ、後でそれが判明したという事件が、後を絶ちません。やってもいない犯罪を認めざるを得なくなるのですから、よっぽど激しい脅迫などがあったのでしょう。そのような違法な取調べから被疑者を開放し、適正な捜査を要求するのも、弁護人の役割です。
 被害者がいる事件の場合、被害者に被害弁償をしたり慰謝料を支払ったりして、示談をすることも大事です。犯罪の被害を受けた被害者への謝罪、被害回復という面でも大事ですし、現実問題として、寛大な処分・処罰を求める上でも有用です。 

 捜査段階で弁護人を選任した場合、弁護人は、警察署に留置された本人と接見し、捜査の状況を見極めながら、被害者との示談交渉をしたり、検察官に処分についての意見を述べたりします。並行して、勾留に対する準抗告、接見禁止に対する準抗告等の申立を裁判所にして、本人の身柄が早く開放されるようにしたり、本人と家族や上司等との面会ができるようにする努力をします。逮捕や勾留には日数制限があり、基本的に逮捕は2日間、勾留は10日間とされていますが、勾留は10日以内の期間延長できることになっており、実際には20日間勾留されるケースが非常に多い状況です。

 捜査段階の弁護で、最も重要なのは、不起訴処分を獲得することです。不起訴とは、犯人として警察が捕まえた人を送られた検察官が、その人を被告人として裁判所に起訴することはしない、ということです。不起訴にはいろいろ種類がありますが、疑われた犯罪をしておらず濡れ衣だと分かった場合には「嫌疑なし」、疑わしいけれども確証がない場合は「嫌疑不十分」、犯罪を犯しているのは間違いないが示談が出来ていたり本人が反省しているなどの理由から起訴まではしない「起訴猶予」が代表的です。弁護人は、本人が犯罪をしていない可能性を指摘して「嫌疑なし」「嫌疑不十分」に持ち込む活動をしたり、被害者と示談したり職場の雇用継続、家族の監督、本人の反省などをアピールして「起訴猶予」にしてもらう活動をします。また、犯罪によっては、正式な裁判を実施せずに、即日罰金刑の宣告を受けて釈放される「略式罰金手続」というのがありますから、本人が正式裁判を免れて罰金を払って釈放されることを望むような事案であれば、そうなるように努力します。

 不幸にして、裁判所に起訴された場合に弁護人が執る措置として、保釈請求があります。保釈とは、裁判所に一定の金額の保釈金を預け、判決までいったん釈放してもらうことです。罪証隠滅や逃亡などせずに判決日まで出頭すれば、保釈金は戻ってきます。保釈金の相場は、150~200万円くらいですが、犯罪が重大だったり、収入が多い人の場合などは、高額になります。保釈金は、基本的に親族らが用意しなければいけませんが、保釈保証金を貸してくれる制度も利用可能です。 

 裁判所で、公判となったら、検察官が裁判所に提出しようとする証拠の吟味、証拠に同意するか同意しないか、証人尋問になったらどの証人から何を聴き出すか、という弁護活動を行います。無実の事件であれば、検察官が提出しようとする証拠の不自然性、矛盾性を突き、証人尋問においては適確な反対尋問で、証人の嘘を暴きます。また、被告人の主張に沿う内容の証拠を収集し、証人を呼んで、積極的に無罪の立証をしていき、嫌疑を晴らして無罪の判決を獲得するために、専門家として最大限の努力をします。

 本人が、犯罪をしたことを認めている事案では、できるだけ早く社会復帰をするため、裁判所に寛大な処罰を求めるための弁護活動をします。先ほど述べた被害弁償もですが、家族や上司など本人を監督すべき立場にある情状証人に証言をしてもらったり、本人に反社会性が無いことを証明するような証拠を集めて提出します。保釈が許可された事案であれば、保釈中本人が真面目に働くように環境調整し、本人が真面目に社会復帰しつつあることをアピールして、執行猶予判決を求めます。

 執行猶予とは、本当は刑務所に行かなければならないような罪を犯したのだけれども、罪が軽かったり、被害者と示談ができていたり、本人の反省が窺えるなどの事情から、3~5年間、刑務所に行くのを猶予してあげようという制度です。その期間、特に犯罪をして捕まることなく、真面目に生活を送り続ければ、刑務所に行かなくてよくなります。逆に、その期間の間にまた犯罪を犯して捕まった場合、その新たに犯した罪の刑と、執行猶予になっていた刑との両方合わせた分、刑務所に行かなくてはならなくなります。

 そして、裁判所において、本当は罪を犯していないのに有罪判決を受けたり、執行猶予をもらうべき事案なのに実刑判決を受けたり、必要以上に長い期間の懲役刑の宣告を受けたりしたような場合には、控訴を申立てて、高等裁判所で控訴審を戦うことになります。控訴審では、いったん下された判決を覆そうとするわけですから、一審の判決の矛盾を見つけたり、新しい立証を模索する等、ハードルは高くなります。

 このように、弁護士は、刑事手続のあらゆる段階で弁護人として弁護活動ができますし、また、するべきです。日本の刑事手続は,警察や検察が強力な権力を握っていますから、被疑者や被告人とされた個人の力では、到底自分の権利を護り、主張を貫くことなどできません。刑事弁護の経験が豊富で、力のある弁護人を選任して初めて、ようやく警察や検察と対等に戦うことが可能になるのです。

 少年事件も、基本的には刑事事件と同様です。しかし、少年の場合は、処罰が主目的ではなく、少年が更生するよう保護することが目的とされています。ですから、殺人や放火、強盗などの重い事案であれば成年と同じように刑事裁判で処罰される可能性がありますが、基本的には、家庭裁判所で「審判」というものを受けます。逮捕・勾留された少年は、家庭裁判所で審判を受けるために、鑑別所で2~4週間の「観護措置」という拘束を受ける場合が多いです。ここで、鑑別所技官や、家庭裁判所の調査官から、心理テストを受けたり、家庭環境の調査を受けたりします。そして、家庭裁判所における少年に対する審判の処分としては、「処分なし」、一定の期間定期的に保護司を訪問し生活状況を報告する「保護観察」、短期や長期の「少年院送致」などがあります。犯罪が重大であったり、非行が進んでしまっているなど、成人と同様に刑事裁判所で処罰されるのが相当と判断された場合には、「逆送」といって、家庭裁判所から検察庁に送り返され、成人同様の処分を受けることになります。

 いずれの手続においても、身体拘束された本人が一日も早く釈放され、社会復帰できるようにするため、最善の弁護活動をなします。

 私は、裁判所刑事部事務官、検察庁検察官検事の経験がありますので、多角的な視野から事案を検討し、適確に予測を立てて、有効な弁護方針を立案し、実現する努力を尽くします。

税務事件・行政事件

税務事件・行政事件は、税務署や国、県、市が相手の難しい事件で、多くの弁護士が受任を避ける傾向にあります。だからといって、やられるままにしておくべきではありません。納税者や市民の弱い立場を守れるのは、弁護士しかいません。  納税者の中には、脱税する意思など全くなかったのに、節税対策が悪意にとられ、大きな追徴課税や、重加算税の納付を命じられる人が少なくありません。ほ脱金額が高額になると、刑事事件になり、懲役刑と多額の罰金刑が求刑されるケースもあります。

 しかし、決してあきらめる必要はありません。確かに、税務署や行政の仕事はこと細かく、簡単に覆すことは難しいと思われるかもしれません。しかしながら、税務署や行政の仕事は、一方的な観点からなされていることも多く、他の観点から見ると以外にずさんな事をしていることもめずらしくありません。過去には、兄弟の共同事業ではなく弟の単独事業であり、兄は従業員に過ぎないとして更正処分を受け、刑事事件にも発展したケースで、納税者の主張通り兄弟の共同事業であると認定されて、追加で収めた税金のうち約6000万円が還付されたケースもあります。

 その他の行政処分についても、郵便局の簡易保険を第三者に払い戻した事件で、郵政局の役人と折衝したときには「郵便局に過失はない。自信をもっている」と言われましたが、総務省に審査請求をしたところ、「全額支払うので取下げてほしい」と言われ、全額獲得したようなこともあります。  税務訴訟や行政訴訟は、確かに普通の事件よりも難易度は高いです。しかし、きちんと証拠を分析し、的確な方針と戦略を立て、しっかりと実行することで、可能性は必ず開けてくると思います。

その他取扱業務

  • 不当な請求・要求を受けたトラブル
  • 犯罪・非行の被害者・遺族としての権利行使・損害賠償請求
  • 消費者問題・不当な商取引の問題
  • 騒音・境界等の近隣トラブル
  • 男女関係のトラブル
  • DV(暴力)のトラブル
  • セクハラのトラブル
  • 職場のトラブル
  • 名誉棄損・信用に関するトラブル
  • 金銭貸借・保証の問題
  • サラ金・多重債務の問題
  • 高齢者・障害者の問題
  • 成年後見人・保佐人・補助人の問題
  • 医療や介護福祉を巡るトラブル
  • 精神科医療に関する問題
  • 宗教団体・墓地に関する問題
  • 不動産売買に関するトラブル
  • 不動産賃貸借に関するトラブル
  • 不動産の登記に関する問題
  • 労働事件(使用者側)
  • 労働事件(被用者側)
  • 請負工事代金の請求
  • 会社法一般(株主総会・代表訴訟など)
  • 会社の経営を巡る問題
  • 債権保全(仮差押え等)・債権回収(差押え等)
  • 法人(会社)倒産問題
  • 税務・会計に関する問題
  • 行政に関する問題
  • 知的財産権(著作権・商標権等)の問題
  • IT関連紛争
  • 公職選挙法に関する問題


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